後妻打ち
後妻打ち(うわなりうち)についてはキャットファイト学の雑学のところで詳細を述べておりますのでここでは説明は割愛します。以下にリンクを張っておきますのでこのページの前に見て頂き後妻打ちとは何かということをある程度知っていただくとここで紹介するシーンもより分かりやすいかなと思います。また今回私の知る限り全ての後妻打ちのシーンを紹介させて頂いておりますが、もちろん私が知らないだけで他にもあると思います。ただこれだけあれば 後妻打ちがどのようなものかを知るには十分だと思いますのでご参考にしていただければと思います。
旗本退屈男(1971年)第24話 うわなり討ち
出演者:堀井永子(玉代) vs 園まり(松江)
柏木由紀子さん演じる主人公・早乙女主水之介の妹の菊路が堀井永子さん演じる玉代の助っ人にきます。玉代は先妻であり、園まりさん演じる後妻である松江の屋敷に乗り込みます。松江の屋敷に入ると家財道具や障子を破壊し始める玉代と仲間達。そこに松江と仲間の一団がやってきて両者の対決が始まります。皆布を被せたなぎなたを武器としてお互いに闘います。そして本妻・玉代と後妻・松江の直接対決が行われるという場面で本来仲介役が止めるところなのですが、その男が来なかったため 早乙女主水之介が間に入りとりなします(仲介役は殺されておりました)本作はCFとしては取り上げるところは特にないですが、後妻打ちの参考資料という意味合いもあるのでご紹介しておきます。
暴れん坊将軍2(1984年)第63話 女の戦さ うわなり討ち!
数ある時代劇後妻打ちシーンの中でも本作が一番CF好きには楽しめる作品だと思います。特に第二戦はみんなこの形式だったらいいのにと思えるような先妻と後妻の素手での取っ組み合いになっており、因縁のある女同士の肉弾戦で見ごたえ的にはダントツでいい感じでした。
<第一戦>
後妻打ちに乗り込む鉢巻き姿の女性達が勇ましく町を歩き、とある武家屋敷に乗り込む場面から物語はスタートします。そこにナレーションで後妻打ちの説明が入ります。最初はコミカルタッチですが、武器での家財道具壊しではなく、肉弾戦というのが見応えありました。
<第二戦>
出演者:宮園純子(おのぶ) vs 丸山秀美(お初)
本作のメインがこのシーンとなります。宮園純子さん演じる先妻のおのぶ(一枚目の右側)と丸山秀美さん演じる後妻のお初が対決します。これは後妻打ちと言いつつ、完全に二人だけの素手による肉弾戦となっており、ビンタを張り合い、取っ組み合い、地面を転がり合う女同士の喧嘩です。まさにキャットファイトといった作りで見応えがありました。裾が乱れ太もももちらりと見えたりして、意図的にセクシーさを見せている感じです。このページで紹介するうわなり討ちの中では個人的にダントツでお勧めできるシーンとなっております。
暴れん坊将軍11(2001年)第12話 女たちの戦さ! 先妻VS後妻
<一戦目>
冒頭に後妻打ちに乗り込む鉢巻き姿の女性達が町を歩いて乗り込む場面からスタートします。今回は徳川吉宗が仮の姿として扮している徳田新之助が後妻打ちの説明をしています。暴れん坊将軍2の時と違い、大分闘いもゆるくなっている感じです。一戦目は後妻が先妻に詫びを入れて決着するいわゆる後妻打ちの形式にのっとった終わり方になってます。
<二戦目>
2戦目は、お互いに憎しみ合っているわけではなく、人情味が根底に溢れた理由での後妻打ちになってます。ただし先妻の一撃が後妻に誤って当たってしまい、このーって感じで反撃するような場面はあり、あえて言うならそこが一番の見ごたえあるところかもしれません。CF的にはちょっと残念ですが、ストーリー的にはよくできている回と思いました。
タイムスクープハンター「シーズン3」(2011年) 第5話 修羅場!決戦の妻たち
NHKで放映されていたタイムスクープハンターでもこの”後妻打ち”をテーマにした回がありました。時代劇のカテゴリーには入らないかもしれませんが、後妻打ちをまとめたかったのでこちらで紹介します。この番組は、タイムスクープ社という会社がタイムワープ技術を使って時空ジャーナリストを様々な時代に派遣し、当時の人々に取材を行い、その営みを映像で記録しアーカイブするいう計画を推し進めているというもので、この回は要潤さんと杏さんが出演されてました。作りも凝っていて非常に良くできた番組で面白かったです。
この回で向かったのは1638年3月30日(寛永15年)で江戸時代の初期で徳川家光が将軍の時代です。今回のお話は、後妻打ちの正当なルールを説明しながらも、そのルールを若干逸脱する後妻打ちが行われるといった変化球的な演出がされており物語としてよくできているなと思いました。今回の先妻は志乃(28歳)。わずか離縁後20日間で再婚されてしまった事に加え、相手の後妻は志乃の幼馴染であった”くに”(28歳)という事で初めから志乃の怒りはマックス状態で、そこに”くに”がいたらすぐさま飛びかかっていきそうなレベルに達してました。志乃は叔母の助言に従い”くに”に後妻打ちを申し入れます。対する”くに”のほうも、離縁されたのは先妻(志乃)の落ち度でありこちらには一切否がないと言い切り、仲裁なしの真剣勝負を申し込みます。その真剣勝負を志乃側も受け入れて、いざ後妻打ちが行われるというお話になってました。CF的には同じ28歳という女ざかりの年齢で幼馴染同士の先妻と後妻が、互いに憎しみをぶつけ合うという設定でとても惹かれるものがありました。残念ながら本作の中ではCF的にはもう一つという展開で残念でしたが、ストーリー自体は中々凝っていて、展開も面白かったです。でもやはりこれだけ条件が整っていると、暴れん坊将軍2の後妻打ちのように直接「先妻と後妻の肉弾戦」で勝負をするのが最もお互い納得できるのではないかと思ってしまいます。
水戸黄門「第33部」(2012年)第3話 亭主オロオロ女の決闘
出演者:土田早苗(お政) vs 三浦リカ(お袖)
後妻打ちはいつもこのシーンからということで鉢巻きを巻いた女性達が後妻打ちと叫びながら行進しているシーンから開始されます。「まだ(この風習が)残っていたのか」という発言もありますので、後妻打ちが無くなりかけていた後期の頃の後妻打ちと思われます。今回土田早苗さん演じる先妻のお政と三浦リカさん演じる後妻のお袖の闘いになります。先妻チームが家に入ると、
先妻お政「お袖さん、かねての約束通り、決闘を申し込みます」
後妻お袖「望むところです」
後妻お袖「別れた亭主に未練がましくまとわりつくなって言ったんです」
先妻お政「その口、後妻打ちで黙らしてやる」
という中々テンションがあがるやり取りがあってから闘いが始まります。仲裁の庄屋がきていないということで、通りがかった黄門様の指示で助さん、格さんが仲裁としてこの闘いを止めに入りますが、男は口出し無用と闘いは止まりません。そこでお娟(由美かおるさん)が唐辛子をいぶして煙を流して、くしゃみをとまらなくさせることで闘いを止めて、そこに黄門様がとりなしに入ってこの後妻打ちは終了となります。元々は先妻が出て行ったところに、後妻が旦那を見かねてお世話に入ったということなので、後妻のほうも怒りで感情が昂ぶっているのが中々いい感じです。
必殺仕事人2015(2015年)
東山さんが主演になった必殺仕事人シリーズで、2015年11月にスペシャル番組として放送されたものです。例によって冒頭にいきなり後妻打ちがはじまるところから物語は始まります。東山さん演じる小五郎がこの仲裁役として入りますが、散々な目に合ってしまいそれが元で夫婦喧嘩になり、、、、というストーリーになってます。ですので、後妻打ちは初めのここだけです。正直あまり見応え的にはない感じでした。
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