ボディ・スペシャル 調教(1986年)
本作は女相撲(とは言っても現在の相撲ルールとは大分違いオリジナルのルールとなっております)を軸にした珍しい作品です。新人女力士の橋本杏子さん演じるトマホーク杏子が、マネージャーと喧嘩したり仲直りしたり色々ありながらも二人三脚で新人王を目指して奮闘するという物語です。当然題材が女相撲(らしきもの)ですので、キャットファイトシーンも女相撲(らしきもの)です。
新人王を目指すライバル力士の和田よしみさん演じる巨慢と、本編の最初と最後で2回闘っております。あと本作は女相撲がテーマ。女相撲と言えば中村京子さんですよね。というわけで当然のごとく本作にも出演されており、大乳という四股名で杏子と一回闘ってます。また本作の相撲のルールはオリジナルルールで変わっており、基本的には勝敗は以下で決まるみたいです。
・土俵の外に押し出す
・相手をいかせて失神させる
通常の相撲と違い、土俵の中で倒れて寝転んだとしても負けにはなりません。また攻撃も蹴りや胸つかみ、髪掴みと普通の相撲では反則にあたる攻撃も日常茶飯事でOKな感じみたいです。決め技は通常の寄り切りや押し出し等の土俵の外に出すような相撲技だけではなく、相手を感じさせてイカせるというのも有効な決まり手になってます。その為”性感帯を麻痺させる薬”は女相撲協会から禁止薬として指定されてます。そんなハチャメチャなルールながらも面白く、タイトル名からは中身が絶対に想像できない「ボディ・スペシャル 調教」の対戦シーンをご紹介します。
<トマホーク杏子 対 巨慢(初取り組み)>
出演者:橋本杏子(トマホーク杏子) vs 和田よしみ(巨慢)
まずはお互いに新人王を目指していて共に全勝中の橋本杏子さん演じるトマホーク杏子と和田よしみさん演じる巨慢が対戦します。最初の取り組みは難なくトマホーク杏子が巨慢を押し出して勝利します。
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2戦目は巨慢が反則攻撃であるひざ蹴りを何発も杏子に食らわします。苦しみながらもまわしを掴み耐える杏子。一瞬の隙をついて杏子もひざ蹴りでお返しします。その攻撃でバランスを崩した巨慢の足を掴み、股を踏みつけ電気あんまの要領で刺激します。あえぐ巨慢はそのまま果ててしまい杏子の勝利。最初の対戦は杏子の圧勝という形で終わります。
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しかし後日この取り組みの公式結果は”時間切れ引き分け”というものでした。巨慢とそのマネージャーはプロモーターや女相撲協会の報告者等を買収して結果を捻じ曲げていたのです。結局女相撲協会に抗議するも報告内容は絶対ということで、引き分けということになってしまいます。
<トマホーク杏子 対 大乳(初取り組み)>
出演者:橋本杏子(トマホーク杏子) vs 中村京子(大乳)
次の取り組みはトマホーク杏子対中村京子さん演じる大乳の一戦です。最終的なライバルというか敵となるのは、汚い手を使ってくる巨慢とそのマネージャーなのですが、相撲の力では杏子のほうがかなり強いです。しかし真っ当な相撲の力でも杏子と並ぶものもいるということで大乳戦を物語に挟んできたのではと思います。またここで杏子のマネージャーの指示が光り、敏腕マネージャーとしての手腕を発揮するという演出がされております。
まず最初の取り組みではがっつり4つに組んでの相撲になります。力を入れる両者。しかし大乳の腰を落とした安定感は杏子の上をいき、見事な投げをうたれて杏子は破れてしまいます。この闘いを見て「とことん突っ張るんだ、組んだらやられるぞ」という指示をマネージャーが出します。
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2戦目は指示通りに突っ張り攻撃で大乳を攻撃する杏子。大乳もつっぱりで応戦します。興奮した両者はそのまま髪を掴み、殴るように突っ張りをうち、蹴りも飛び出す大一番に。その攻防の中、一瞬の隙をついて杏子は大乳の巨乳に手を伸ばし揉みしごき始めます。感じてしまい力が抜けていく大乳。大乳が完全に力が抜けたところでそのまま押し出して杏子が勝利を収めます。3戦目はなかったのですが、車の中で杏子が勝ったという会話があったので無事勝利できたみたいです。
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<トマホーク杏子 対 巨慢(最終決戦)>
出演者:橋本杏子(トマホーク杏子) vs 和田よしみ(巨慢)
いよいよ新人王をかけた最終決戦。気合いを入れる杏子とマネージャー。一方巨慢のほうは怪しげな薬をマネージャーが渡しております。地力では勝てない杏子に対しての秘策のようです。
まずは最初の取り組み。杏子は立ち会いで.まともに組むことはせずに、いきなり横に動きそこから巨慢の後ろに回り込み、そのまま投げを打ちあっさりと勝利します。負けた巨慢マネージャーは「何をやってもかまわないんだぞ」と巨慢に伝えます。
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2戦目は開始と同時にお互いに激しくぶつかり合います。そして巨慢は両手を組み上から振り下ろす攻撃をし、畳み掛けるように膝打ちを杏子に入れます。そのまま土俵に倒すと馬乗りになり胸を攻撃します。しかし杏子もすぐに巨慢を振り落とし土俵に転がします。そして巨慢の背中に飛び乗り、マネージャー直伝の「トライアングルバイブレーション」を仕掛けます。しかし巨慢には全く効かず逆に振り落とされてしまい、立ち上がるところを押し出され2回戦は巨慢が勝利します。
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「トライアングルバイブレーション」が何で効かないの?とマネージャーに聞くも原因は分かりません。しかし巨慢陣営はしてやったりの様子。試合前に巨慢が飲んだ薬は昔その効果から使用を禁じられていた性感帯麻痺剤でした。巨慢陣営は杏子が二度と土俵に立てないようにしてやれと巨慢に指示します。
原因がわからぬまま最終戦に突入する杏子陣営。開始してまずはがっつり組み合う両者。しかし巨慢の膝蹴りが杏子をとらえます。杏子もお返しに張り手で応戦し、更に巨慢は拳を握っての張り手(というかグーパンチ)の攻撃をします。杏子もさらにお返しして殴り合いになりますが、杏子のマネージャーがにおいから巨慢が禁止されている性感帯麻痺剤を飲んでいることを突き止めます。そして昔の性感帯麻痺剤についての記事にあった上半身は効果がないことを思い出しキス攻撃が有効だと判断して、杏子に「ディープキスをしろー」と指示を出します。
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抱きついてキスしろと指示するマネージャー、実践すべく巨慢に組みつき唇を突きだす杏子。キスをさせまいと逃げて顔をそむける巨慢。なかなかシュールな展開になってきました。
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しかし巨慢も反撃に転じます。強烈な膝打ちから強烈なダブル・スレッジ・ハンマーを炸裂させます。あせる杏子マネージャー。しかし続けざまに繰り出された2発目のダブル・スレッジ・ハンマーを何とかかわし巨慢を仰向けに寝かし覆いかぶさります。そして激しいディープキスをします。快感?で体が動かず足を痙攣させる巨慢。そのまま杏子は責め続け最後は巨慢は失神してしまいます。レフリー(行司ではないんですよね)が巨慢の失神を確かめると高らかに杏子の手をあげ勝利を伝えます。杏子は精魂尽きた感じでマネージャーに倒れこむように抱きつきます。
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取り組みについてはご紹介した通りです。本作はエロ目的な成人映画作品としてもかなりの異色作だと思います。エロと言うよりもスポ根ものに近い印象が残りました。しかしこれをタイトルで判断して映画館に足を運んだ人がいたとしたら、自分が見たいと思っていたものとのギャップに唖然としてしまうかもしれませんね。タイトルだけだと普通にSM調教ものかなって思いますし。色々とやりたいことをやって作品をつくるという時代背景を感じさせる面白い作品だと思います。
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