レズビアン・キャットファイト 牝猫の舌(1992年)
今井美果 vs 石田百合子 (vs 杉本エリカ ※最後の乱戦時参入)
<前置き>
この作品はたまたま本屋さんで見つけた作品で、その時は購入するお金を持っていなかったので翌日速攻で買いに行ったという思い出があります。初めて見つけた時は2,3本置いてあったのですが、それ以来他のお店では一回も見たことがなく買えた事だけでも運がよかったのかなと思います。今探すのはかなり困難な作品と言えるのではないかと思います(CFシーンはネットでちょこちょこ見かけたことはありますので映像を見つけることはできるかもしれません)
なんといってもこの作品のストーリーの流れが個人的には結構気に入っております。ファイトも結構本気系で力の入ったビンタとかも繰り出されて中々熱い闘いが展開されます。
ただ本作は一つだけとても大きな残念ポイントがあります。それがカメラのアングルや撮り方。CFの良さをその為に大きく損なってしまっています。結構気合い入れて闘ってくれている女優さんがかわいそうになってしまうレベルで本当にもったいないと思いました。これが最低限、他の作品と同等レベルのカメラマンであったならば本作の評価が1,2段階はあがるんじゃないかという感じです。今井美果さんと石田百合子さんが、結構本気でいい闘いをしているだけに残念でなりません。
とはいえ、それでも本作は「ドミノの屈辱」も手掛けた女性監督・三上るかさんの作品ですので、女性同士の心情的な描写ややり取りがよくできており、CFのクオリティーも十分で個人的には好きな作品の一つです。
では早速内容の紹介をはじめさせて頂きます。
まず出演しているのは今井美果さん、石田百合子さん、杉本エリカさんの3人です。基本的には今井美果さんと石田百合子さんの一人の男を巡る女の闘いを中心に物語は進んでいきます。3人ともそんなに有名な女優さんではないと思いますが、石田百合子さんは「女闘2R」という作品に出演していてこちらでも屋上とかで闘っていたと思います。本作もそうですが女闘2Rでもなかなかいい仕事をしているなと思わせる女優さんです。
ちなみに似ているかどうかはさておき、名前は今井美果さんは「今井美樹」から石田百合子さんは「石田ゆり子」から命名されたのかなと思います。杉本エリカさんだけ該当者が思い当たりませんでした。
ではストーリーに沿ってご紹介します。
まず冒頭は百合子が待ち合わせ場所で、誰かを待っているシーンから始まります。どうやら待ち人がいつまでたっても来ていないという状況のようです。
次にエアロビ教室の場面に変わります。ここでは美果、百合子、エリカの3人が柔軟の後、ダンスレッスンを受けております。インストラクターが柔軟を手伝いますが笑顔を見せる美果、エリカに対して百合子は何か怒っている様子です。それを見て美果は勝ち誇ったような笑みを浮かべています。
実は冒頭の百合子の待ち合わせ相手はこのインストラクターであり、百合子とインストラクターは付き合っているまでいっているかはわかりませんが、デートをする位の仲みたいでした。しかし美果がインストラクターにアプローチして本日のデートを約束した様子です。そんなこともあり、美果はインストラクターが百合子の柔軟を手伝っている姿を勝ち誇った顔で見ていたという感じです。
エアロビのレッスンが終わり、ロッカールームで百合子が着替えているとそこへ美果がやってきます。そして美果が百合子に対して「あなた、ダンスの才能ないんじゃない?あなたのせいでレッスン全然前に進まないの、迷惑してるんだけどはっきり言って」と嫌味をいいます。それを受けて百合子も「あら私、今日のおレッスンのポーズは苦手なだけなの、あなたと違ってペチャパイじゃないから」とやり返します。しかし美果も余裕の顔で「これくらいの胸がちょうどいいっていわれるの、ある人に。それじゃ私デートだから」と言い返して、更衣室を出て行きます。この事で百合子は美果が自分からインストラクターを盗った女だと勘付きます。そんな二人をエリカが見ていました。「ふたりともおいしそうだわ、どっちから味見しようかしら」とつぶやいてます。どうやらエリカはレズで、この二人を狙っているようです。
インストラクターが掃除をしているとそこに百合子がやってきます。どうして今日のデートに来なかったの?と問い詰める百合子だが、ごめんごめん来週は必ずと軽く答えるインストラクター。百合子はインストラクターにこれから誰かと待ち合わせがあるんじゃないかとカマを掛けたところ、あっさり引っかかったインストラクターはそれをばらしてしまいます。それを聞いた百合子は「先生まさか私のクラスの美果と会うんじゃないでしょうね?あの女だけはゆるさないわよ」と叫びインストラクターのズボンを下ろします。そして「私怒るともえるんです」と言ってパンツ越しにフェラをしてそこに口紅の跡をたくさん残します。そして興奮したインストラクターは百合子と激しくSEXをします。
一方その頃、美果は車にのってインストラクターが出てくるのを待ってます。来るのが遅れている為、かなり怒っています。そこへ「ごめん、ごめん」とインストラクターがやってきます。「どこでも付き合いますよ」と言って若干テンションが高くなっているインストラクターのズボンを美果はいきなり脱がします。そこには先ほど百合子がつけた口紅の跡がしっかりと残っていました。美果は「なにこれー口紅がついてるじゃない。百合子にやられたのね?あの女、絶対許さない。今度こそはっきりさせてやるわよ」と怒り心頭状態。同じ男を巡って争う美果と百合子。すでにいつ取っ組み合いの喧嘩が始まってもおかしくないほどお互いへの憎しみは強まっており闘争心を燃やしてます。その頃、エリカは占いの先生(三上ルカ監督出演)にしばらく出かけることになったからといって留守番を頼まれます。エリカはそれを快諾します。
そして場面は翌週(予想ですが)のエアロビ教室に移ります。ロッカールームで百合子が鼻歌を歌い、踊りながら着替えています。そこにやってきた美果。美果がロッカールームを使う為に百合子の横に並んで立つと、踊っていた百合子の手が美果の腕にあたります。その事に怒った美果は「あたったわよ、謝んなさいよ」と百合子に言いますが、百合子は「あら、いたの?」とそっけなく答えます。それにきれた美果が「ちょっと謝んなさいよ」と言って百合子の足を踏むつけ、憎しみ合う二人の女同士の闘いが始まります。美果に足を踏まれた百合子もすかさず美果の足を踏み返します。当然美果も百合子の足への攻撃はやめずに、お互いに「やめてよ」「あやまんなさいよ」と言いながら二人は足の踏みあいを繰り広げます。そして興奮した百合子が「うるさいわね」と美果の足を強く蹴飛ばすと、美果は百合子にお返しのビンタを炸裂させます。ビンタにより床に倒れた百合子は「あら暴力的ですこと」と言ってゆっくりと立ち上がりますが、突然ロッカーから口紅を取り出し美果の口のまわりをぐちゃぐちゃに塗りたくりはじめます。そして「あらタラコ唇が一層ひどくなっちゃったわ、ごめんなさい」「あら時間に遅れちゃうわ」と言って立ち去ろうとします。「待ちなさいよ」と追いすがる美果に「あなたそんな顔で表に出る気なの?」と言ってそのまま逃げ去ってしまいます。「あの女いい気になりやがって、今に見てなさい」と美果が怒り心頭のままロッカーを開けると何やらチラシが入ってます。そこには”恋の三角関係に ライバルを 呪う 占い館 悶絵薔薇猫”と書かれており、それを見た美果は「何これ馬鹿馬鹿しい」と口にします。(このチラシはレズでSM好きなエリカが師が留守の間に美果と百合子に色々なことがしたいために、二人をおびき寄せるべくロッカーにいれておいたものです)
馬鹿馬鹿しいと言っていた美果でしたが、しっかりと悶絵薔薇猫館にやってきます。そして顔を隠したエリカが美果を見るなり「ズバリ三角関係、それも奪った男を奪い返された、そうですね?」と占いで見えたかのように言います。「わかりますか?」と尋ねる美果に「あなたは先ほどまでダンスをしていた。そして相手の女の顔を殴った、そんな映像が見えます」と水晶玉を見ながら応えます。これで完全に美果はエリカ扮する占い師を信じてしまいます。そしてエリカはかなりのパワーで呪い倒さないと厳しいのであなたの体内エネルギーを合わせないと厳しいといい美果をベッドに寝かします。そして呪いの為と言って美果の服を脱がせ、体を弄んだり、SMプレイを強要したりして散々に楽しみます。
一方その頃百合子はインストラクターとデートの約束をしていたが、すっぽかされてしまいます。おそらく前回百合子がインストラクターを襲った時に来週には必ずと約束していたので、この約束のことだったのだと思います。それを美果のせいだと思った百合子は「こうなったら、、、、呪ってやる」と美果を呪うために占い館に向かいます。そして百合子が館に入っていくと何とそこには美果がいました。鉢合わせになった二人は、すぐに相手が自分を呪いにきたことを察して、お互いに跳びかかります。とうとうここから同じ男を巡り憎しみ合う二人の女の肉弾戦が始まります。
ベッドの上を中心に罵り合いながら激しく組み合います。「何これパンツにろうそくついてんじゃない、あはは、あんたSMやってたの?」と百合子が美果を馬鹿にします。また百合子が「人の男に手をだしやがって」というと美果が「おめーに魅力がねーからだよ、はん」と罵り返したりしながら闘います。それに対して百合子が「うるせーブス」と言うと「おとなしくしろよブス」と美果も言い返します。お互いに自分のほうがいい女で相手はブスだと思って闘っている感じが出ていてとてもいいですね。序盤は服をはぎ取ろうと乱暴に振り回したり、随所で相手を蹴ったりとなかなか激しい闘いが展開します。
そして美果がベッドから転げ落ちますが、その時に同時に百合子も引きづりこみ、二人は床に転がりつつ激しく相手のボディコンを引きちぎり合います。「はなせよばかやろ」「おまえこそはなせよ」といったやり取りの後、美果が百合子のジャケットを脱がしてそれを振り回して百合子にぶつけます。同じように美果が手を離したジャケットを掴んで振り回し美果にあてる百合子。再びベッドの上に二人とものり、服に手をかけて力を入れて引っ張り合います。美果が上で優位な体勢になった時に「痛い」と叫ぶ百合子に追い打ちをかけるように髪を強く引っ張ります。しかしこの攻撃に怒った百合子が「死ねこらー」と思いっきり寝転んだ状態から蹴りを繰り出します。それにより跳ね飛ばされた美果に百合子が跳びかかって今度は百合子優位の体制になります。ベットの縁に追いやられる美果。「離れろばかやろー」と抵抗しますが、頭からひっくり返る感じでベッドから落ちてしまいます。しかしすぐに立ち上がり、百合子に跳びかかり押します。百合子も蹴りで応戦しそれが美果にあたります。怒った美果は、「このやろーブスのくせに、おとなしくすんだよ」と百合子にビンタします。やられた百合子も「どっちがブスだこら」と激しく応戦、互角の戦いを繰り広げます。
そして百合子のボディコンをはぎ取ることができた美果は百合子にぶつけ、上から押さえつけに行きます。しかし百合子は足でそれを受け止めて逆に力を込めて足をのばし、美果を後ろに突き飛ばします。勢いよくとばされお尻をうつ美果。この攻撃に怒った美果は「ふざけんなよ」と百合子をビンタします。そして二人はまたベッドの上で転がり合い闘います。しかし二人とも疲れが出てきており少しずつ動きが遅くなってきています。後ろに回り込んだ美果は後ろから百合子の髪を掴み引っ張ります。何とか体を回し逃れる百合子。そして美果が座りこみながら右手で近づいてきた百合子にビンタを放ちます。お返しに激しい反撃のビンタを返す百合子。要所要所に見せ場がある素晴らしい闘いです。そして、少し疲れてベッドで息を整える百合子。そこで「あんたよっぽどSM好きなのねー」と言うと、「黙ってんだよ」と美果が百合子にビンタ。そのまま組み合い、力を込めた美果が百合子を投げ飛ばして大きな音がしますが、ここでこの闘いは終了となります。百合子は起き上がれてないので、この闘いは美果が勝利したと思われます。
この後は3人の三つ巴バトルが始まります。ですが私的にはほとんどおまけですので、簡単にご紹介だけ。
そしてこの後に美果が「そういやお前誰なんだよ」と占い師に詰め寄り、正体がエリカということが美果にばれてしまいます。これにより、美果とエリカがクリームまみれで服を脱がし合いながら闘うことになります。
途中百合子も参戦してクリームまみれの三つ巴ファイトになります。最後は3人とも全裸にクリームまみれという状態で、決着等はとくになく終わりになります。
そしてラストは美果と百合子がSMの女王様のような格好で、二股をかけたインストラクターを締めあげて終了となります。
<所感>
この作品はなんといってもストーリーとファイトの自然な流れ・関連性がいいですね。憎しみ合う女同士の取っ組み合いにいたるまでの描写がしっかりと描けている作品は一見の価値はあると思います。美果と百合子の争いが、段階を踏んで激しくなっているのが絶妙です。
1)舌戦
2)小競り合い
3)本格的な取っ組み合い
前置きでも書いてますが、本作の監督は三上るかさんという女性監督の方です。「ドミノの屈辱」も三上さんが監督をされていて、こちらも二人の女性の憎しみ合いの描写がうまくストーリーに組み込まれております。風吹あんなさんという女性監督もこのあたりの描写は上手でした。やはり女性のほうが女の嫉妬心等をうまく表現していてCFシーンを撮るのがうまいのかもしれません。
最後に本作のキャットファイトシーンは、カメラに大分足を引っ張られているのがもったいないですが、それでも二人の女優さんが本気で闘っており、かなりいいものになっています。お互いに「このブス」とかいい合うのいいですし、本気でビンタ入れてたり、けりを入れてたりしてるのもAVドラマCFの中で結構レベルは高いと思います。今井美果さんと石田百合子さんには素晴らしいCFを見せて頂いて心からありがとうと言いたいです。
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